先日、久しぶりに送迎車の運転をした時のこと。
中学生ぐらいの少年が、歩道から急に自転車で飛び出してきて、危うく車と接触しそうになった。
ブレーキをかけ、ぶつからずにすんだものの、相手は笑いながら去って行った。
ぼくは助手席にいた利用者の男性Tさんに、わざと大層な声で
「危ないなぁ。あんな子は叩いてやったほうがいいよね」と言った。
すると、普段からこだわりが強く、会話を交わすことが少々苦手な彼が
「だめです。叩いたらあかん」と前を見つめたまま答えた。
「なんでやのん?」と返すと、彼は当たり前だろうという顔でこう答えた。

「痛いから」。

ぼくは、これ以上の的確な回答は世の中にはないと思った。